【台湾流行語2025】大バズりしたTOP10を1つずつ例とともに解説してみた

台湾の流行語を調べてみた

「今、台湾で流行っている言葉って何だろう?」——SNSやニュースで台湾の話題に触れると、意味のわからないフレーズがたくさん出てきませんか? 台湾の流行語は入れ替わりが非常に速く、日本にいるとなかなかキャッチアップが難しいもの。

この記事では、2025年に台湾で実際に大バズりした流行語TOP10を中心に、それぞれの意味・元ネタ・使い方を在住者の視点で詳しく解説します。台湾の言葉やカルチャーに興味がある方は、ぜひ読んでみてください。

目次 閉じる

  1. 台湾の流行語とは?|まず知っておきたい基本
  2. 【2025年版】台湾の流行語ランキングTOP10
  3. 旬を過ぎた流行語は死語になる?――使い方のコツ
  4. 日本と台湾の流行語、意外な共通点
  5. まとめ

台湾の流行語とは?|まず知っておきたい基本

台湾で流行語が生まれる仕組み――SNS・ミーム・政治が交差する言葉の国

台湾の流行語を理解するには、まず台湾言語の事情を簡単に知っておくと役立ちます。

台湾の公用語は華語(中国語の台湾版)で、繁体字で表記されます。それに加えて台湾語(ビン南語)や客家語なども話されており、台湾の言語は実に多様です。流行語もこの多言語環境を反映して、華語ベースのものもあれば、台湾語が混ざったもの、英語がそのまま入ったものなど、バリエーション豊かなのが特徴です。

では、台湾の流行語はどこから生まれるのでしょうか。

日本では流行語大賞のようにテレビや報道から広がるケースが多いですが、台湾ではSNSが圧倒的な発信源です。Threads、Instagram、TikTok、そして台湾の巨大ネット掲示板「PTT」が流行の震源地になることが大半

さらに台湾ならではの特徴として、政治家の発言がミーム(台湾では「迷因(メイイン)」と呼びます)になるケースが非常に多いのも面白いところです。(最近は日本でもありますね..)

もう一つ見逃せないのが、中国大陸のSNS(抖音など)で流行した表現が台湾に「逆輸入」されて独自にアレンジされるパターン。2025年のランキングにもこの流れで広まった流行語がいくつかありました。

【2025年版】台湾の流行語ランキングTOP10

ここで紹介するランキングは、台湾の大手データ分析メディア「網路溫度計 DailyView」が2025年1月1日〜12月22日のSNS・ニュース・掲示板のビッグデータを解析して発表した「年度十大社群梗(年間トップ10ネットミーム)」をもとにしています

中国語スラングから政治家の名言リミックスまで、台湾流行りのフレーズが勢揃いの2025年。

それぞれの流行語の意味と背景、そして実際にどう使われているかを詳しく解説します。

第10位「建議手臂加強」(ジエンイー ショウビー ジアチャン)――筋トレ界から生まれた万能ツッコミ

直訳の意味: 「腕の筋トレをもっとやった方がいいですよ」

もともとは筋トレ・フィットネス界隈で、鍛え方が足りない人に対して使われていたアドバイス表現です。しかし2025年、この「上から目線の説教感」が逆にミーム化。

美味しそうな料理の写真にも、美しい風景写真にも、投稿内容と一切関係なく「建議手臂加強(腕の筋トレ推奨)」とコメントする——というシュールなボケが大流行しました。

台湾のSNS「Threads」では、ある女性が自撮りを投稿した際に自ら「大臉攻擊,建議手臂加強(丸顔注意、腕トレ推奨)」と自虐したところ、大量の応援コメントが殺到。この出来事が話題を呼び、年間ランキング入りを果たしました。

使い方: 投稿の内容と無関係に、一見真面目なアドバイス風のツッコミとしてコメント欄で使う。

建議手臂加強

第9位「義大利山海經」(イーダーリー シャンハイジン)――AI×ナンセンスが生んだ超現実ミーム

直訳の意味: 「イタリア山海経」(Italian Brainrot)

靴を履いたサメ、爆撃機と融合したワニ、棒を振り回す謎の木人……。AI(生成AI)で作られた完全に意味不明な生物たちが、リズミカルな「偽イタリア語」のラップに乗せて登場する動画シリーズです。そのカオスぶりが中国の古代神話集『山海經(山海経)』に登場する異獣を連想させることから、「義大利山海經」と名付けられました。

英語圏では「Italian Brainrot(イタリア式脳腐敗)」として知られ、TikTokで世界的にバズりました。台湾でも若者を中心に大流行し、三星(Samsung)やDuolingoなどの国際ブランドまでこのネタに便乗した広告を出したほどです。

使い方: 意味不明なもの・カオスな状況に対して「これ完全に義大利山海經じゃん」のように使う。

義大利山海經
ishigaki-taiwan-ferry いつから?石垣島〜台湾フェリーの最新情報|石垣島と台湾基隆を結ぶフェリー「やいまライン」【2026年更新】

第8位「回答我!Look in my eyes!」――配信者の叫びが全台湾を席巻

直訳の意味: 「答えろ!俺の目を見ろ!」

台湾のゲーム実況配信者「小明劍魔」が配信中に感情的になり、「Look in my eyes, tell me why? why? baby why?」と叫んだ場面がミーム化。この圧の強いフレーズは、相手に本気で問いただしたい場面で使う「万能の詰め寄りテンプレ」として広まりました。

このミームが面白い展開を見せたのは、英語講師の徐薇(シューウェイ)が「正しくは’Look me in the eye’ですよ」と文法を解説しつつモノマネした動画を投稿したこと。笑いと英語の知識を同時に提供するこの動画は大きな話題を呼びました。

使い方: 誰かに真剣に答えを求めるとき(ネタとして)、または相手の矛盾を突くときに使う。

回答我!Look in my eyes!

第7位「信我是秦始皇」(シンウォーシー チンシーファン)――詐欺ネタが最強の皮肉ツッコミに進化

直訳の意味: 「そんなの信じるくらいなら、俺が秦の始皇帝だと信じた方がマシ」

元ネタは、中国語圏で出回った古い詐欺SMSです。「私は秦の始皇帝です。黄金を解凍するために送金してください」という荒唐無稽な内容が嘲笑の対象となり、やがて「あからさまな嘘や言い訳」に対する最強の皮肉ツッコミとして定着しました。

2025年の台湾では、YouTuberの炎上事件や政治家の疑惑報道が出るたびにSNSのコメント欄が「秦始皇」で埋め尽くされる現象が起きました。特に、台湾の有名インフルエンサー「館長」陳之漢が中国メディアの取材で「10億元の産業価値があった」と発言した際、台湾のネットユーザーが一斉に「信他有10億?還是信我是秦始皇(彼の10億を信じる?それとも俺が始皇帝だって信じる?)」と書き込み、2025年最大の声量を記録しました。

使い方: 信憑性の低い発言や明らかな嘘に対して「〇〇を信じるくらいなら、俺が秦始皇だよ」とツッコむ。

信我是秦始皇

第6位「露比醬~嗨!」(ルビーちゃん~ハイ!)――日本発の掛け声が台湾で大変身

直訳の意味: 「ルビーちゃーん、ハーイ!」

日本のアニメ『ラブライブ!』の声優ユニット「AiScReam」が、3人で音階を変えながら「露比醬~嗨!」と掛け合う演出が、2025年3月にTikTokで爆発的に拡散されました。

この流行語が台湾で興味深いのは、韓国のK-POPアイドル(aespa、IVEなど)までチャレンジ動画を投稿し、さらにAIで黄仁勳(ジェンスン・フアン/NVIDIA CEO)やレブロン・ジェームズに「無理やり可愛くさせる」加工動画が作られるなど、二次創作の広がりが凄まじかったこと。

台湾でのピークは5月の高雄の高校卒業式に、男子生徒たちがステージで「露比醬~嗨!」を熱演したのですが、会場の男子が低い声で「ルビーちゃーん!」と応援する「低音版ルビーちゃん」動画がバズり、台湾のネット上で大きな話題を呼びました。

日本のマクドナルドもこの流行を利用したCMを制作し、3日間で3,500万再生を記録しています。1

使い方: テンションを上げたいとき、可愛くふざけたいときに仲間内で使う。

露比醬~嗨!
台湾 梅花旗 台湾代表が国旗を使えない理由とは?「梅花旗」に隠された国花の秘密

第5位「真冰涼」(ヂェンビンリャン)――台湾グルメ系YouTuberの決めゼリフ

直訳の意味: 「マジで冷たい!(=最高に爽快!)」

台湾の大食い系YouTuber「嘴哥(ズイグー)」(本名:張譯)の代名詞的フレーズです。巨大な鉄ボウルに盛った熱々の料理を「來啦呷啦!(さぁ食べよう!)」と豪快に食べた後、冷たいドリンクを一気飲みして発する「真~冰~涼~」の一連の流れが中毒性抜群で、台湾中に広まりました。

台湾語で「最高!」に近い感覚で使われるようになり、何かスカッとする体験をしたときの感嘆表現として定着。

2025年4月にはLINEスタンプの最優秀賞と新人賞をダブル受賞するほどの人気ぶりです。11月には嘴哥の若い頃の卒業写真が発掘されて「全校一のイケメンだった」とさらにバズるなど、話題が尽きない存在でした。

使い方: 爽快な体験をしたとき、気持ちいい瞬間に「真冰涼~」と叫ぶ。

真冰涼~

第4位「上車舞」(シャンチャーウー)――抖音発のダンスが台湾政治を巻き込む

直訳の意味: 「乗車ダンス」(「〇〇さん、お迎えに来ましたよ~」)

中国の抖音(中国版TikTok)発の団体配信ダンスで、「XXX,我們來接你了唷!(〇〇さん、迎えに来たよ!)」と甘い声で名前を呼びながら踊る「お迎えダンス」です。

台湾で爆発したきっかけは、台湾のネットユーザーが政治家の名前を次々とリクエストしたこと。配信者が事情を知らないまま「國昌哥哥(黄國昌さん/元中華民国立法委員)」、「清德哥哥(賴清德さん/台湾総統)」と台湾の政治家の名前を甘く呼ぶ動画が作られ、大炎上しました。

さらには「近平坐下(習近平、座れ)」という際どい発音のリクエストまで登場し、抖音側が慌てて規制するという事態に。それでも配信者が「無音版」で規制を回避するなどの攻防が続き、台湾のネットユーザーの間で大いに盛り上がりました。

使い方: 誰かを歓迎するとき、または「連れ出す」ニュアンスでネタとして使う。

上車舞

第3位「大展鴻圖」(ダーヂャンホントゥー)――卒業式を席巻した迷因神曲

直訳の意味: 「大いに羽ばたけ」(中国語の縁起の良い慣用句)

広東語ラッパー「攬佬(SKAI ISYOURGOD)」が制作した楽曲で、「大展鴻圖,大師親手提筆字;大展鴻圖,搬來放在辦公室」というサビが強烈に耳に残ります。広東語・客家語・アメリカンヒップホップが融合した独特のスタイルで、台湾の若者には「ダサいのにかっこいい(土潮)」と受け入れられました。

2025年の台湾の卒業シーズンに、卒業生が「大展鴻圖」のダンスチャレンジを撮影してSNSに投稿するのが大流行。

台中市のデジタル発展局長が大学の卒業式でラップを披露する場面まで登場しました。一方、子ども向けテレビ局「東森幼幼台」がこの曲を番組で使用したところ、保護者から「子どもに悪影響だ」と猛抗議を受けて動画を削除する騒動も。賛否両論を巻き起こしながらも、年間を通じて話題が途切れなかった流行語です。

使い方: 卒業や新しいスタートの場面で「大展鴻圖!」と声をかける(曲のフリ付きで)。

大展鴻圖
【2026最新】台湾在住が選ぶ台湾おすすめ映画5選

第2位「從從容容游刃有餘」(ツォンツォンロンロン ヨウレンヨウユー)――政治家の名言がリミックスで大逆転

意味: 余裕綽々、游刃有余(=楽勝で、何の問題もない)

もとは台湾の政治家・王世堅(ワンシージエン)が2017年の議会質問で放った言葉です。「本来なら從從容容(余裕綽々)、游刃有餘(楽々こなす)のはずが、今や匆匆忙忙(バタバタ)、連滾帶爬(転げ落ちそう)だ!」——この強烈なリズム感のあるフレーズが、2025年に中国の音楽クリエイター「王搏」によって電子音楽「沒出息(ダメ人間)」にリミックスされ、台湾と中国大陸で爆発的にバズりました。

この流行語のすごさは、使い勝手の良さにあります。

「仕事がパンク寸前だけど、從從容容游刃有餘でいくぞ」「今日のプレゼン、從從容容游刃有餘だった(※全然できてない自虐)」など、自虐ネタとして汎用性が非常に高い。台湾の金鐘獎(テレビのアカデミー賞的な賞)では、タレントの邰智源が王世堅のモノマネを披露して会場を沸かせるなど、ミーム化を超えて台湾のポップカルチャーに深く浸透しました。

使い方: 余裕がなさそうな場面で「余裕余裕、從從容容游刃有餘だから」と自虐的に使う。

從從容容游刃有餘

第1位「來都來了」(ライドゥライラ)――2025年の台湾流行語大賞

直訳の意味: 「来ちゃったんだし(もうやるしかないでしょ)」

2025年、台湾で最も話題になった流行語が「來都來了」です。もともとは中国語の日常表現で、旅先で「せっかく来たんだから楽しもう」というポジティブな意味で使われていました。

しかし、中国で「紅姐」と呼ばれる人物が、ディープフェイク(AI顔入れ替え)と変声ソフトを駆使し、3年間で1,600人以上の男性を騙して出会いに誘い出していた事件が発生。

驚くべきは、現場で騙されたと気づいた多くの被害者が「來都來了(来ちゃったんだし……)」と、帰らずにそのまま残ったという事実。この「サンクコスト(埋没費用)」に囚われた人間心理を象徴するフレーズとして、瞬く間に台湾でネットミームとなりました。

その後、「來都來了」は「やりたくないけど、もう後に引けない」「仕方ないからやるか」という自虐的なニュアンスで広く使われるように。ブランドのマーケティングコピーにも多用されるほど浸透しました。ただし、このミームの元ネタが深刻な犯罪事件であることから、「事件をネタにして消費するのは問題だ」という批判的な声もあり、2025年で最も議論を呼んだ流行語でもあります。

使い方: 「もう引き返せない」「せっかくだし」という場面で、自虐・諦めのニュアンスで使う。

來都來了

(※ランキングデータは網路溫度計 DailyViewの2025年1月1日〜12月22日調査に基づく。情報は2026年1月時点。)

旬を過ぎた流行語は死語になる?――使い方のコツ

台湾の流行語は、日本以上に入れ替わりのサイクルが早いと言われています。2024年に流行した台湾の流行語も、2025年にはもう使われなくなったものが少なくありません。

たとえば数年前に大ブームとなった「小確幸(ショウチュエシン=ささやかだけど確かな幸せ)」は、今ではほぼ死語扱いです。一方で、「有夠讚(めっちゃ最高)」、「超猛(マジすごい)」のように、流行語から定番の口語表現へと昇格して長く使われ続けるものもあります。流行語が死語になるか定着するかは、その言葉が持つ汎用性と響きの良さ次第です。

流行語を使うときは、台湾のSNS(特にThreadsやInstagramのリール)や、「網路溫度計 DailyView」のようなデータ分析メディアのランキングで最新の空気感をチェックしてからにするのがおすすめです。また、流行語は年齢層によって認知度に大きな差があります。「義大利山海經」のような若者向けのミームを年配の方に使っても通じないことがあるので、相手や場面を選んで使いましょう。

日本と台湾の流行語、意外な共通点

日本と台湾の流行語を比べると、面白い共通点がいくつか見つかります。

まず、どちらも「SNS発」が主流であること。日本でもTikTokやX(旧Twitter)から流行語が生まれることが増えましたが、台湾ではその傾向がさらに顕著です。

次に、「政治ネタのミーム化」。

日本ではあまり一般的ではありませんが、台湾では政治家の発言がダイレクトに流行語になります(「從從容容游刃有餘」がまさにその典型)。台湾の政治への関心の高さが、流行語にもはっきりと反映されているのです。

また、台湾では日本のコンテンツが流行語の元ネタになることもあります。

第6位の「露比醬~嗨!」は日本のアニメ発ですし、過去にも「歐巴桑(おばさん)」「歐吉桑(おじさん)」のように日本語が台湾語として定着した例は数多くあります。言葉を通じた日台の文化的なつながりは、想像以上に深いものがあります。

なお、「台湾の流行語は同じ言語の中国大陸でも通じるの?」と気になる方もいるかもしれません。「來都來了」「信我是秦始皇」のように中国語圏全体で共有されているものもありますが、「從從容容游刃有餘」のように台湾の政治家が元ネタのものは、大陸ではほぼ通じません。

逆に、「上車舞」や「義大利山海經」のように大陸発で台湾に逆輸入されたものは両岸で通じます。台湾の流行語は台湾語(ビン南語)が混ざる場合が多いのに対し、大陸の流行語は普通話ベースで全土に均一に広がるという構造の違いも覚えておくと、中国語圏のSNSがさらに楽しめるはずです。

まとめ

この記事をまとめると…

  • 2025年の台湾の流行語は、SNSやショート動画を中心に爆発的に広まった。第1位の「來都來了」をはじめ、政治家の発言リミックス、AI生成コンテンツ、日本のアニメなど、多彩な元ネタから生まれている
  • 台湾の流行語には中国語だけでなく台湾語や英語がミックスされており、台湾の多言語社会を反映している
  • 流行語の「旬」は短い。

台湾の流行語をもっと深掘りしたい方は、台湾のSNSアカウントをフォローしてリアルタイムの言葉に触れてみてください。

ここまで読んでくださってありがとうございました。台湾の流行語を知ることで、次の台湾旅行やSNSチェックがきっともっと楽しくなるはずです。

※画像を全てAIで作成しています。

  1. 参考URL ↩︎